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ロサンゼルスの学校で出される宿題って?現地ならではの内容とは

更新日:6月4日

アメリカ・カリフォルニア州の大都市、ロサンゼルス


エンターテインメントの中心地として知られるこの都市には、多種多様なバックグラウンドを持つ子どもたちが通う学校が数多く存在します。


日本とは異なる教育スタイルの中で、この記事で特に注目したいのが「宿題(homework)」の内容や出され方です。


今回は、ロサンゼルスという地域の特徴を反映した学校の宿題事情について詳しく紹介していきます。


アメリカ西海岸で子育てや教育を考えている方、留学や駐在を予定しているご家庭にとって、実際の学習環境を知る大きなヒントになるはずです。




自主性を重んじる宿題スタイル


ロサンゼルスの学校では、基本的に「考える力」や「自己表現力」を育てることが重視されており、宿題もその延長線上にあります。


日本のようなプリント形式の反復練習ではなく、「自分の意見を書く」「調べてまとめる」「創作する」といった課題が中心です。


たとえば:


  • 「地元の環境問題について、自分の意見を英語で300語以上にまとめる」

  • 「自分の家族の歴史をスライドにまとめて発表する」

  • 「好きな人物について調べ、プレゼン資料を作成する」


など、調査・創造・発信を求められることが多く、子ども自身の個性や興味関心が問われます。


宿題の「量」よりも「質」に重点


日本では「毎日コツコツ出される宿題」が当たり前ですが、ロサンゼルスの学校では宿題の頻度や量は学校や先生によって大きく異なります


共通しているのは、「やみくもな量」よりも「目的のある課題」が重視されている点です。


中には、毎週月曜日に1週間分の宿題を出し、金曜日までに提出する「ウィークリープロジェクト型」や、1か月かけて調査とプレゼンを仕上げる「ロングタームアサインメント型」も存在します。


✦ 代表的な長期宿題の例


  • 科学実験の手順を設計・実施・報告する「STEMプロジェクト」

  • 地元の歴史を調べて発表する「地域学習プロジェクト」

  • 読書した本について要点と感想をまとめる「リーディングログ」


保護者がサポートする文化


ロサンゼルスでは「保護者の協力」も大切な宿題文化の一部です。


小学校の低学年のうちは、家庭と学校の連携を前提とした課題が多く、親が子どもの宿題をサポートする場面も多くあります。


たとえば:


  • 読書記録を一緒につける「Reading Log」

  • 家族で会話し、その内容を英語で書き出す「Family Interview」

  • 家庭科の一環として料理を一緒に作る課題


など、家族と一緒に学び、体験を通して理解を深めるような宿題が出されるのが特徴です。


ITを活用した「デジタル宿題」が豊富


ロサンゼルスの学校では、1人1台のタブレットやラップトップが支給されるケースも多く、宿題もGoogle ClassroomやSeesaw、Khan Academyなどのプラットフォームを通じてオンラインで出されるのが一般的です。


宿題の内容も紙ではなく、以下のようなデジタル提出が多く見られます。


  • タイピングによる作文提出(英語・社会)

  • スライド作成(Google Slides, PowerPoint)

  • 動画による発表(Flipgrid など)

  • デジタルアート(図工やデザイン課題)


これにより、デジタルリテラシーも自然と養われていくのです。



多文化都市ならではの「背景に配慮した宿題」


ロサンゼルスは、ヒスパニック系、アジア系、アフリカ系、ヨーロッパ系など、多様な文化背景を持つ人々が暮らす都市です。


そのため、宿題も「宗教・言語・文化の違い」に配慮された内容が多く見られます。


▶ 多文化に配慮した課題の例


  • 「あなたの家族が祝う伝統行事について紹介しよう」

  • 「母国の言語で挨拶の仕方を紹介する」

  • 「移民としてアメリカに来た家族のストーリーを書く」


このように、生徒一人ひとりの文化を尊重し、それを学びの一部として取り入れる姿勢が、ロサンゼルスの宿題の特徴といえるでしょう。


ロサンゼルスの「土地」を活かしたユニークな宿題


ロサンゼルスならではの地理・産業・気候を反映した宿題も少なくありません。


✦ ハリウッドを題材にした課題


  • 好きな映画を紹介し、その映画の背景やテーマを分析

  • 自作のストーリーボードを作って「映画を作る」プロジェクト

  • ロサンゼルスが映画産業で果たす役割を調べるリサーチ課題


✦ 環境意識を高める宿題


カリフォルニアは環境政策が進んでいる州でもあり、「エコロジー」や「サステナビリティ」に関する宿題も出されやすいです。


  • 家庭でできる省エネ方法を調査する

  • 地元のビーチや公園を訪れ、清掃活動をレポートする

  • 再利用素材を使ったクラフトプロジェクト


まとめ:宿題は「生活と学びをつなぐ」重要な役割


ロサンゼルスの学校における宿題は、ただの課題提出ではなく、自ら考え、探求し、表現する力を育てるためのプロセスそのものです。


家庭や地域社会と連携しながら、リアルな課題に触れ、学びを深めていく姿勢が一貫しています。


ロサンゼルスに住む予定のある方、子どもを学校に通わせたいと考えているご家庭にとって、こうした「宿題の文化」を理解することは、現地の教育への適応に大いに役立つでしょう。


アメリカ宿題サポートでは、アメリカに住むお子さんの学習サポートを提供しています。


記事作成者 (Manami Palmini)


まなみ

講師経歴

​​

  • 国際基督教大学、大学院にて英語の集中クラスを受けながら、演劇や脚本の研究に携わる

  • 日本の個人塾で3年間英語講師としての経験あり

  • ​ニューヨーク大学(NYU)大学院にて芸術教育学を学び、言語学習における芸術活動の効果について研究

  • ​TESOL(英語教授法)資格あり

過去のサポート歴

  • 現地校、日本人学校に通うお子さんの日常英会話

  • 英検、中学、高校、大学受験対策

  • 駐在の方のためのビジネス英会話

  • お子さんがいる方のためのママ友さんとのスモールトーク、学校関連の会話

  • 研究員として渡米された方のためのプレゼンテーションのお手伝い


 
 
 

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