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アメリカの中学生がエッセイや読解で身につける思考力

アメリカの学校教育でよく耳にする「クリティカル・シンキング(Critical Thinking)」という言葉。


これは、特にエッセイの執筆や読解の授業で重視される力です。


日本語にすると「批判的思考」と訳されますが、難しい言葉ではありません。


簡単に言えば、「与えられた情報をそのまま受け取らず、自分の頭で考えて判断する力」です。


今回は、アメリカの中学校でどのようにクリティカル・シンキングが育てられているのか、そしてエッセイ読解の授業を通して中学生がどんな「思考力」を身につけているのかを、わかりやすく紹介します。


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クリティカル・シンキングとは?


クリティカル・シンキングとは、ただ情報を受け取るのではなく、読解力を使って文章の内容を深く理解し、自分で考えて意見をまとめる力のことです。


たとえば、エッセイを書くときには、単なる感想ではなく次のような点を考えます。


  • 文章の主張は何か?

  • その根拠は十分か?

  • 反対の意見はあるか?


このように問いかけながら、自分の意見を整理していくことが、アメリカのエッセイ教育の基本です。


また、読解の授業でも、ただ「内容を理解する」だけでなく、「筆者の意図」「背景」「自分の考えとの違い」に目を向ける練習をします。


なぜアメリカの学校で思考力が大事なの?


現代は、インターネットやSNSなどで情報があふれる時代です。


その中で、自分にとって正しい情報を見分けるには、読解力クリティカル・シンキングが欠かせません。


アメリカの中学校では、エッセイや読解を通して「自分で考え、判断し、伝える力」を育てることを目的としています。


つまり、「何を学ぶか」だけでなく、「どう考えるか」が教育の中心にあるのです。


この考え方は、高校や大学だけでなく、社会に出てからも役立つスキルとして大切にされています。


学校での具体的な取り組み


アメリカの中学校では、クリティカル・シンキングを育てるためにさまざまな授業が行われています。


● 読解授業でのディスカッション


文章を読んだあとに、登場人物の気持ちや筆者の意図について話し合います。


「自分ならどう考えるか」「他の人の意見とどう違うか」といった視点を持つことで、読解がより深まります。


● エッセイ課題での論理的な文章作成


自分の意見を明確に書く練習をします。


その際、「なぜそう思うのか」を根拠とともに説明することが大切です。


こうしたプロセスを通して、考えを整理する力と論理的に伝える力が鍛えられます。


● リサーチプロジェクト


特定のテーマについて資料を調べ、情報をまとめる活動です。


多くの情報の中から「信頼できるものを選ぶ」「自分の考えを組み立てる」経験を重ねることで、判断力と分析力が養われます。


クリティカル・シンキングが身につくと…


エッセイや読解を通してクリティカル・シンキングが育つと、次のような力が自然と身につきます。


  • エッセイで自分の意見を明確に伝えられるようになる

  • 読解力が上がり、複雑な内容も理解できるようになる

  • 問題を整理し、解決策を考える力がつく

  • 他の人の考えを尊重しながら、自分の意見を表現できる


つまり、ただ「読む」「書く」だけでなく、「考えながら学ぶ力」が伸びていくのです。


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家庭でできる練習法


クリティカル・シンキングは、学校だけでなく家庭でも少しずつ育てることができます。


特別な教材がなくても、日常の中で簡単にできる方法があります。


  • 一緒に本や記事を読んで、「これはどういう意味?」と問いかける

  • 感想を聞くだけでなく、「なぜそう思うの?」と理由を尋ねる

  • エッセイの下書きを見て、「この部分とこの部分のつながりはどう?」と一緒に考えてみる


こうしたやり取りを重ねることで、自然と考える習慣が身につきます。


「考えること」が当たり前になると、英語や国語だけでなく、他の教科の学び方にも良い影響を与えます。


まとめ


アメリカの中学校で重視されるクリティカル・シンキングは、エッセイ読解の授業を通して自然に身につく大切なスキルです。


単に「読む」「書く」だけではなく、「なぜそう思うのか」「どうしてそうなるのか」と考えることで、学びの質が深まります。


これからの学習や将来のために、日々の生活の中で少しずつ「考える練習」を続けてみましょう。


その積み重ねが、確かな読解力思考力を育てる第一歩になります。


アメリカ宿題サポートでは、アメリカに住むお子さんの学習サポートを提供しています。


記事作成者 (Manami Palmini)


まなみ

講師経歴

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  • 国際基督教大学、大学院にて英語の集中クラスを受けながら、演劇や脚本の研究に携わる

  • 日本の個人塾で3年間英語講師としての経験あり

  • ​ニューヨーク大学(NYU)大学院にて芸術教育学を学び、言語学習における芸術活動の効果について研究

  • ​TESOL(英語教授法)資格あり

過去のサポート歴

  • 現地校、日本人学校に通うお子さんの日常英会話

  • 英検、中学、高校、大学受験対策

  • 駐在の方のためのビジネス英会話

  • お子さんがいる方のためのママ友さんとのスモールトーク、学校関連の会話

  • 研究員として渡米された方のためのプレゼンテーションのお手伝い


 
 
 

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