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アメリカの高校英語:エッセイを書く前に必ずやるべき「アイディア整理法」5選


アメリカの高校英語(High School English)では、エッセイライティングの課題が頻繁に出されます。


内容やテーマもさまざまで、「自分の体験をもとにしたNarrative Essay」から、「社会問題についてのArgumentative Essay」まで幅広く対応が求められます。


しかし、多くの高校生が直面する課題があります。


それは、「何を書けばいいのか思いつかない」「アイディアがまとまらない」という悩みです。


実は、優れたエッセイの第一歩は「構想(アイディア)を整理すること」。


明確な手順と戦略を持つことで、格段に文章の質が上がります。


この記事では、アメリカの高校生がエッセイを書く際に、アイディアを効率的に整理するための具体的な方法を紹介します。


高校英語の授業に追いつけていないと感じている学生、または留学や駐在で現地校に通っている日本人生徒の役に立てればと思います。


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なぜ「アイディアの整理」がエッセイで最重要なのか?


アメリカの高校英語教育では、思考力と論理的な表現力が重視されます。


エッセイの出来不出来は、語彙力や文法の正確さだけでなく、「内容の深さ」や「一貫性」に大きく左右されます。


そのため、書き出す前にしっかりとアイディアを整理しておかないと、途中で論点がずれたり、話が散らかったりしてしまいます。


これは特にPersuasive Essay(説得型)Argumentative Essay(論証型)で顕著です。


つまり、書く前に考える時間をしっかり取ることこそが、成功への近道なのです。


エッセイの種類ごとに求められる「思考の方向性」


アメリカの高校英語では、以下の5種類のエッセイがよく使われます。


エッセイの種類によって、整理すべきアイディアの「軸」が変わってきます。

エッセイの種類

アイディアの整理の観点

Narrative(物語型)

出来事の順序、登場人物、感情の流れ

Descriptive(描写型)

五感の描写、具体的な場所や人物、印象

Expository(説明型)

情報の分類、定義、因果関係、例

Persuasive(説得型)

主張、証拠、読者を説得するポイント

Argumentative(論証型)

主張と反論、証拠、論理構成

アイディアを整理するためのステップ:6つの方法


① トピックを「自分ごと」にする


与えられたテーマを、自分自身と関連づけて考えることで、アイディアが出やすくなります。


たとえば:

  • テーマ:「自由とは何か?」

  • 自分ごと化:「私は引っ越しで自由を失ったと思った。でも、新しい環境で自由を再定義できた。」


抽象的なテーマでも、自分の体験や感情を通すことで、具体的な内容に落とし込めるようになります。


② クラスターマップを使って連想を広げる


クラスターマップ(Cluster Map)は、中央にテーマを書き、そこから放射状に関連語句やアイディアを広げていく図です。


例:「Social Media」というトピックなら:

  • 利点 → つながり、情報の共有

  • 欠点 → 中毒、フェイクニュース、プライバシー問題


視覚的に思考を可視化することで、構成の方向性が自然と見えてくるのが大きなメリットです。


③ "5W1H" でアイディアを深掘りする


定番ですが効果的なのが、「Who / What / When / Where / Why / How」の6つの質問でテーマを掘り下げる方法です。


例:テーマ「失敗から学んだこと」

  • Who:誰と関わった?

  • What:どんな失敗だった?

  • Why:なぜ失敗した?

  • How:どう乗り越えた?


事実と感情をセットで整理できるため、NarrativeやDescriptive Essayに特に有効です。


④ 3つの柱(Three Main Points)で論点を絞る


特にExpository、Persuasive、Argumentative Essayで有効なのが、「主張+3つの根拠(サポートポイント)」という構成です。


例:テーマ「学校に制服は必要か?」

  • 主張:制服は必要だ

  • 理由1:経済的負担を減らす

  • 理由2:学業への集中力が増す

  • 理由3:学校としての一体感が生まれる


このように論点を明確に整理すれば、導入・本論・結論の流れが自然と決まります。


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⑤ アウトライン(構成案)を作成する


エッセイを書く前に、簡単なアウトライン(目次)を作ることで、全体の流れが見通しやすくなります。


例:Persuasive Essay のアウトライン(制服の必要性)


  1. Introduction(導入)

    • 問題提起:制服をめぐる議論

    • Thesis statement(主張):制服は必要である

  2. Body Paragraph 1

    • 経済的利点の説明

  3. Body Paragraph 2

    • 集中力と学業成績の関連

  4. Body Paragraph 3

    • 一体感と学校文化への貢献

  5. Conclusion(結論)

    • 主張の再確認と読者への呼びかけ


⑥ 書き出す前に「問い」を立てる


「私は何を伝えたいのか?」


「なぜこのテーマが重要なのか?」


という問いを立てることで、ブレない軸ができます。


問いを持たずに書き始めると、途中で迷子になりやすいからです。


留学生やESL生にとっての注意点


アメリカの高校で英語が第一言語でない生徒(ESL: English as a Second Language)にとって、アイディアの整理と言語化のギャップが課題になることがあります。


その場合は:

  • 母語でまずアイディアをメモする

  • 簡単な英語で書き出してからリライトする

  • 文法よりも内容の流れに注目する


といったアプローチがおすすめです。


まとめ:エッセイの成功は「書く前に決まる」


アメリカの高校英語で高得点を取るためには、「アイディアの整理」が最重要ステップです。


テーマを自分ごとにする→思考を広げる→絞る→構成を練るというプロセスをしっかり踏むことで、書くことが苦手な人でも説得力のあるエッセイが書けるようになります。


現地校に通う日本人留学生にとっても、これらの技術を知っているかどうかで、英語の授業に対する自信が大きく変わってきます。


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記事作成者 (Manami Palmini)


まなみ

講師経歴

​​

  • 国際基督教大学、大学院にて英語の集中クラスを受けながら、演劇や脚本の研究に携わる

  • 日本の個人塾で3年間英語講師としての経験あり

  • ​ニューヨーク大学(NYU)大学院にて芸術教育学を学び、言語学習における芸術活動の効果について研究

  • ​TESOL(英語教授法)資格あり

過去のサポート歴

  • 現地校、日本人学校に通うお子さんの日常英会話

  • 英検、中学、高校、大学受験対策

  • 駐在の方のためのビジネス英会話

  • お子さんがいる方のためのママ友さんとのスモールトーク、学校関連の会話

  • 研究員として渡米された方のためのプレゼンテーションのお手伝い



 
 
 

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