アメリカの高校に夏休みの宿題はあるの?実際の状況を解説
- Manami Fujita
- Aug 13, 2024
- 6 min read
アメリカ現地の高校に夏休みの宿題はあるの??
日本の教育は「予習→授業→復習」のサイクルが基本です。
そのため、長期休暇中でもたくさんの宿題や課題が出されることが一般的です。
ときには進学する前にも課題があり、入学してすぐに確認テストがある...なんてパターンもありますよね。
では、アメリカの高校では夏休みに宿題は出されるのでしょうか?
アメリカの現地校に進学や留学を考えている方はもちろん、アメリカの現地校の夏休みの宿題について興味がある方はぜひ最後まで読んでくださいね。
アメリカの高校の夏休みは何か月?

さて、アメリカには夏休みが何か月間あるのでしょうか?
長いイメージがありますよね。実際に詳しく見ていきましょう。
アメリカの高校の夏休みは一般的に約2~3か月
「現地校の夏休みは長い」という印象を持たれている方は多いと思いますが、その通りです。
6月上旬から8月までの約2〜3か月間です!
日本の夏休みが1か月強であることを考えると、アメリカはその2~3倍ほどですから驚きですね!
どうしてそんなに夏休みが長いの?
ではなぜ、アメリカの夏休みはこんなに長いのでしょうか?
起源にはいくつかの説があります。
・一番暑い季節なので生徒の体調に配慮するため
・農作業が最も忙しいシーズンであり、農家の子供たちが手伝いをするため
・勉強以外の経験も重要だという考えがあるため
・普段の学校生活ではできないことを経験させるため
などの理由が挙げられます。
また、余談ですがこの長い休暇を利用して副業で稼ぐ先生も珍しくないそうです。
アメリカの高校の夏休みに宿題はある?

こんなに長い間お休みだと、どれだけたくさんの宿題が出されるのか考えるだけで怖くなってしまいますよね。
日本では、かなりの多くの宿題がだされています。
特に、受験生なんかは受験勉強に加えて学校からの課題が大量に出て困りますよね。
アメリカの夏休みに宿題はナシ!
なんと驚きですが、現地の高校では基本的に夏休み中に宿題や課題が出されることはありません!
夏の間2〜3か月、宿題なしで過ごせると想像するだけでワクワクしてきますよね。
リーディング(読書)の課題を課す学校もあるようですが、読書感想文は書かないようです。
また日本のように夏休み用の問題集や自由研究などの課題が出されることもほとんどありません。
塾通いをする生徒もごく少数派でしょう。
宿題がないことの懸念
宿題なしで2〜3か月夏休みを満喫できるのはとても幸せなことだと感じますが、一方で日本人の感覚からすると(特に親御さんは)、「そんなに長い期間何も勉強しなくても大丈夫?学力は落ちない?」と少し心配になってしまいますよね。
その予感は的中しているそうで、アメリカには「サマースライド(summer slide)」という言葉があります。
長期の夏休みの間に勉強をしなかった子と、それなりに勉強をした子との学力に大きな差が生まれるそうです。
長い期間勉強を怠ると、夏休み前に得た知識を忘れてしまうのは当然ですよね。
宿題がないからといって、全く勉強をしないというのは危険です。
長い夏休みは毎年訪れますから、勉強した子としなかった子の卒業時点での学力の差が生まれることは容易に想像できます。
現地校からの宿題がなくても、コンスタントに勉強をする工夫が必要です。
サマースライドを避けるために、アメリカの家庭では色んな工夫がされているようです。
たとえば...
・読書をする
・買い物やお菓子作りに数学を取り入れる
・海外旅行で外国語に触れる
・庭いじりをしながら理科の勉強をする
・科学館や美術館を訪問する
・日記を書いてライティングの習慣をつける
などが挙げられます。
日本のように机に向かって取り組むペーパーワークではなく、生活の中に勉強をうまく取り入れているんですね。
これなら子どもたちも自ら楽しく学べそうです!
アメリカの高校生は夏休みに何をする?
さて、それではアメリカの高校生たちは宿題がない分、どんなことをして夏休みを過ごしているのでしょうか?
とても期間が長いアメリカの夏休みはその時間を最大限に有効に使って、その時にしかできない体験をするのが特徴です!
どんなものがあるのか見ていきましょう。
アクティビティーの例
・サマースクール(短期集中講座)
・サマーキャンプ
・スポーツ
・ワークショップ
・アルバイト
・ボランティア
日本の高校生は部活や勉強(宿題)、時にはアルバイトに励んでいるイメージが強いですが、アメリカの高校生は長い休暇を使える分、様々なアクティビティに多くの時間を費やしているように感じますね。
日本ではテストや机に向かって取り組む勉強スタイルが主流ですが、アメリカでは自主性や積極性、コミュニケーションスキルを育むことに重点を置く教育スタイルなので、夏休みの過ごし方も活動的になるのかもしれません。
また、アメリカの家庭では家族との時間を大切にする傾向が強いため、家族と一緒に旅行を楽しんだり、キャンプに行って思い出を作ることも多いようです。
休暇(夏休み)の考え方
日本の夏休みは「1学期と2学期の間の休暇」ですが、アメリカの夏休みは「新しい学年に進級(進学)する前の休暇」です。
そのため、宿題や課題の量が明らかに少なく、または無いことが多いのです。
2〜3か月の長期休暇は普段の生活では経験できないことができる貴重なチャンスなので、多くの人がサマーキャンプやアルバイトなどに参加するのでしょうね。
まとめ
アメリカでは高校の夏休みに宿題はほとんど出されません。
そのため過ごし方も日本よりも自由度が高い印象です。
宿題がほとんどない分、学力が落ちてしまう心配はありますが、その代わりに膨大な時間を使ってかけがえのない経験をする生徒が多いのも事実です。
「自主性」や「積極性」を重んじるアメリカの教育方針に沿った過ごし方ができるのが魅力的ですね。
普段できないことや学校生活では得られない経験を通して視野を広げることで、授業や教科書では学べない大事なことを身に付けることができそうです。
記事作成者 (Manami Palmini) ![]() 講師経歴
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