ニューヨークでの日本語教育:日本人学校と公立校の学費比較
- Manami Fujita
- Apr 30
- 5 min read
ニューヨーク近郊で子どもの教育を考える際、「日本語で学べる環境を整えたい」というご家庭は少なくありません。
特に駐在や移住で初めてアメリカに来られる方にとって、「現地校で英語漬けにするべきか、それとも日本語の学びを継続すべきか」というのは大きな悩みですよね。
この記事では、ニューヨークおよびその近郊で通える日本人学校3校と、現地公立校のドュアルラングエッジ(英日バイリンガル)プログラムを紹介し、それぞれの学費や特徴を比較していきます。

ニューヨークの選択肢:日本人学校と公立バイリンガル校
現在、ニューヨーク近郊にはいくつかの日本人学校があります。
また、現地の公立校の中には、日本語と英語をバランスよく学べるデュアルランゲージプログラムを提供している学校も存在します。
大きく分けると、以下の2パターンから選択することになります:
日本語で教育を受けられる「日本人学校」
英語と日本語の両方で授業が行われる「現地公立校のデュアルランゲージプログラム」
どちらにもメリット・デメリットがありますが、費用(学費・諸経費)や通学エリア、子どもの将来像を踏まえて選ぶことが大切です。
学費ゼロ!ウィリアムズバーグのPS147|デュアルランゲージプログラム
▶ 学校概要
名称:Williamsburg PS147 Dual Language Program
所在地:Brooklyn
対象年齢:5歳から(キンダーガーテン)
時間:週5日全日制(8:30am〜2:30pm)
学費・諸経費:無料
▶ 特徴
ウィリアムズバーグにあるPS147は、ニューヨーク市教育局(NYCDOE)に属する公立小学校でありながら、日本語と英語のバイリンガル教育を提供しています。
授業料や教材費、諸経費は一切不要で、誰でも応募可能。
入学には学区の制限がある場合がありますが、空きがあれば学区外からの申請も受け付けることがあるため、まずは学校に直接問い合わせるのがよいでしょう。
「英語環境の中で自然にバイリンガルに育ってほしい」「でも日本語も維持してほしい」という家庭にとって、魅力的な選択肢です。
伝統ある全日制|グリニッジ日本人学校(The Japanese School of New York)
▶ 学校概要
所在地:Greenwich, CT(マンハッタンから車で約50分)
対象年齢:6歳〜15歳(初等部〜中等部)
時間:週5日全日制
授業料(2014年度データ):
初等部:$7,347/年
中等部:$8,286/年
諸経費:
入学金:$800(初回のみ)
教材費:初等部 $573/年、中等部 $888/年
施設維持費:$360/年
スクールバス:$3,060/年
▶ 特徴
グリニッジ日本人学校(The Greenwich Japanese School)は、アメリカで最も歴史のある日本人学校の一つ。
日本の文部科学省の指導要領に基づいたカリキュラムを提供しており、帰国後の編入をスムーズにしたい家庭に人気です。
通学にはスクールバスを利用することが多く、その分の費用もかかります。
年間での総費用は1万ドル近くとなることが多いため、費用面の計画が必要です。

ニュージャージーで人気の私立校|ニューヨーク育英学園(Japanese Children’s Society)
▶ 学校概要
所在地:Englewood Cliffs, New Jersey
対象年齢:6歳以上
時間:週5日全日制(9:00am〜3:30pm)
授業料:$11,900/年
諸経費:
試験・手続き料:$60(出願時)
入園料:$1,000(入学時)
教材費:$930/年
設備費:$900/年
バス代:$2,296〜$4,732/年
▶ 特徴
ニューヨーク育英学園は、学力だけでなく、文化教育や情操教育にも力を入れている日本人学校です。ニュージャージー州に位置し、マンハッタンからのアクセスも良好。
校舎も近年リニューアルされており、安心・安全な学習環境が整っています。
ただし、年間トータルの費用は約1万7千ドル前後になることが多く、予算にはゆとりが必要です。
学費比較まとめ|PS147 vs 日本人学校
学校名 | 学費(年間) | 諸経費 | 通学地域 | 授業スタイル |
PS147 (Brooklyn) | 無料 | なし | NYC内 | 公立・英日バイリンガル |
グリニッジ日本人学校 | 約$7,300〜8,300 | 約$4,800 | CT | 日本のカリキュラム |
ニューヨーク育英学園 | 約$11,900 | 約$5,000〜6,000 | NJ | 日本のカリキュラム |
まとめ|費用と教育方針で選ぶ、最適な進学先
ニューヨーク近郊には、費用を抑えながらバイリンガル教育を目指せる公立校(PS147)と、日本の教育を継続できる有料の日本人学校という選択肢があります。
費用を最優先するならPS147のような公立校が魅力的ですが、帰国後の日本の学校へのスムーズな編入を重視する場合は、日本人学校の方が適しています。
どちらを選ぶにしても、家族のライフスタイルや将来の帰国予定、教育に対する価値観をしっかりと話し合ってから決めることが大切になります。
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記事作成者 (Manami Palmini) ![]() 講師経歴
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