アメリカ在住の子どもに必要なのは英語力より読解力?日本人家庭が見落としがちな本当の課題
- Manami Fujita
- 2025年12月27日
- 読了時間: 5分
アメリカ在住の日本人家庭から、よく聞こえてくる声があります。
「英語はだいぶ慣れてきたはずなのに、授業の理解が浅い気がする」
「会話はできるのに、テストや宿題になると急に弱くなる」
こうした悩みの背景には、英語力とは別の力が関係していることが少なくありません。
それが「読解力」です。
この記事では、アメリカ在住の子どもにとって本当に必要な力は何なのか、英語力と読解力の違い、そして家庭でできる対策までを整理していきます。

英語が話せる=授業が分かる、ではない理由
アメリカの学校に通っていると、子どもは日常会話の英語を意外と早く身につけます。
友だちと話す。先生の簡単な指示を理解する。
こうした「生活英語」は、環境の力で自然と伸びていきます。
ところが、授業になると話は別です。
問題文が長い
抽象的な表現が多い
「なぜそう考えたか」を説明させられる
ここで必要になるのは、単なる英単語力や発音ではなく、文章を正確に読み取る力=読解力です。
読解力とは「読む力」だけではない
読解力というと、「本をたくさん読むこと」と思われがちです。
もちろんそれも大切ですが、本質はもう少し広い力を指します。
読解力とは、
情報を整理する
重要な部分を見極める
問われていることを正確につかむ
こうした思考の力でもあります。
アメリカの授業では、「この文章から何が言える?」「どこを根拠にそう思った?」といった問いが頻繁に出てきます。
ここで読解力が弱いと、英語が分かっていても、答えがズレてしまいます。
アメリカ在住の子どもがつまずきやすい場面
① 算数・理科の文章問題
「計算は合っているのに点が取れない」これは、アメリカ在住の日本人小学生によく見られるケースです。
原因は、計算力不足ではなく、
条件を読み落としている
質問の意図を取り違えている
途中の説明が求められていることに気づいていない
といった読解のズレです。
算数であっても、実は国語的な力が強く求められています。
② テストで「何を聞かれているか分からない」
アメリカのテストは、
問題文が長い
一問の中に複数の条件がある
正解が一つとは限らない
という特徴があります。
ここで重要なのは、「答えを出す力」よりも、問いを正しく理解する力です。
読解力が弱いと、的外れな答えを書いてしまい、評価につながりません。
なぜ英語力より読解力が重要なのか
英語力は、時間と環境である程度伸びます。
けれど読解力は、意識的に育てないと身につきません。
特にアメリカ在住の日本人の子どもは、
英語はまだ発展途上
日本語の読み書きも十分ではない
という「どちらも未完成」な状態になりやすいです。
この状態で読解力が育たないと、どの教科でも理解が浅くなってしまいます。
逆に言えば、読解力があれば、英語が多少弱くても授業についていける場面は多いのです。

日本語の読解力が英語学習を助ける理由
意外に思われるかもしれませんが、日本語の国語力は、英語の理解にも大きく影響します。
文章の構造をつかむ
主題と具体例を見分ける
因果関係を整理する
こうした力は、言語を超えて共通しています。
日本語で「考える力」をしっかり育てている子は、英語の文章でも理解が早くなります。
家庭でできる読解力サポート
① 授業内容を日本語で説明させる
「今日、学校で何をやった?」この質問を、少しだけ工夫します。
どんな問題が出た?
何が難しかった?
どう考えた?
日本語で構いません。
大切なのは、考えを言葉にすることです。
② 正解より「考え方」を聞く
点数や正解ばかりに目を向けると、子どもは「分からない」と言いにくくなります。
それよりも、
どう考えたか
どこで迷ったか
を一緒に確認する方が、読解力は着実に育ちます。
「英語力か読解力か」ではなく、順番の問題
誤解してほしくないのは、英語力が不要だと言っているわけではありません。
ただ、順番があります。
英語力 → 表現の道具
読解力 → 思考の土台
土台が弱いまま道具だけ増やしても、学力は安定しません。
まとめ|アメリカ在住の子どもに今必要な視点
アメリカ在住の子どもが授業についていくために、本当に必要なのは「英語を話す力」だけではありません。
読む
理解する
整理する
伝える
この力、つまり読解力が、すべての教科の土台になります。
英語力を伸ばす前に、まず「分かる力」が育っているか。
そこに目を向けることが、遠回りのようで一番の近道です。
アメリカ宿題サポートでは、アメリカに住むお子さんの学習サポートを提供しています。
記事作成者 (Manami Palmini) ![]() 講師経歴
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