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アメリカで算数の文章問題に苦戦?「読解力」に原因があるかも

更新日:11月17日

アメリカで暮らしていると、学校の算数の宿題にびっくりする保護者の方も多いのではないでしょうか。


「計算はできるのに、文章題になると急にできなくなる」


「問題文を読んでも、何を聞かれているのか分からない」


――そんな悩みをよく耳にします。


実は、算数の文章問題でつまずくお子さんの多くは、「算数の力」そのものよりも「読解力」に課題を抱えています。


この記事では、アメリカの教育現場で重視されている算数の文章問題の特徴や、読解力がなぜ鍵になるのか、そして家庭でできるサポートの方法をご紹介します。



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アメリカの算数教育は「読んで考える力」を重視


アメリカの算数教育は、日本のように「計算スピード」や「正確さ」だけを重視するものではありません。


問題を通して、なぜその答えになるのかどのように考えたのかを説明できる力が求められます。


たとえば、次のような問題が出されます。


There are 3 boxes. Each box has 6 apples. If you give 4 apples to your friend, how many apples do you have left?

一見すると単純な掛け算と引き算の問題ですが、文を読みながら「自分のものがいくつあって」「友達に何個渡して」「残りはいくつになるのか」を整理する必要があります。


つまり、情報を読み取り、状況をイメージし、条件を整理するという「読解力+論理力」が必要なのです。


文章問題が苦手なお子さんに共通する3つの特徴


算数の文章題が苦手なお子さんは、次のような特徴を持つことが多いです。


①キーワードを見逃す


「each」「altogether」「left」「more than」などの算数でよく使われる語を見落とし、問題の意味を取り違えてしまう。


②状況をイメージできない


文章の中で起きている出来事を頭の中で映像化できないため、数字の関係がつかめない。


③質問文の意図を読み取れない


“What is being asked?”(何を求めているのか)を理解できず、違う答えを書いてしまう。


これらはすべて、「英語での読解力」に深く関係しています。


つまり、「算数が苦手」というより、「英語で書かれた情報を正確に理解する力」がまだ発達していない場合が多いのです。


家庭でできる読解×算数トレーニング


算数の文章問題を克服するには、いきなり難しい問題集に取り組むよりも、読解力の基礎を育てる学習から始めるのが効果的です。


① 毎日、短い英文を「声に出して読む」


読解力は黙読だけでなく、音読によっても伸びます。


声に出して読むことで、英文の構造や語順の感覚が自然に身につきます。


たとえば、算数でよく使う表現(each, total, share, how many など)を含む英文を一緒に練習してみましょう。


② 絵を描きながら文章を理解する


文章の中で起きていることを絵にして整理させます。


たとえば「3 boxes」「6 apples each」と聞いたら、実際に3つの箱を描いてみる。


図にすることで、情報が視覚的に整理され、問題の意図がつかみやすくなります。


③ 質問文を分析する習慣をつける


“What is being asked?”という問いを常に自分に投げかけるようにします。


お子さんが問題を読んだら、すぐに「この問題は何を聞いてるの?」と声をかけてみましょう。


問いの意図をつかむ習慣がつくと、他の教科にも良い影響を与えます。


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「英語で学ぶ算数」は、読解力の総合トレーニング


アメリカで学ぶ子どもたちにとって、算数の文章問題は単なる数学の課題ではなく、英語で考える力を伸ばす絶好の機会です。


算数の問題文には、日常生活の言葉や場面が多く出てきます。


たとえば、買い物、料理、旅行、動物、友達とのやりとりなど――。


つまり、算数を通して、英語の語彙力・表現力・文脈理解力を同時に伸ばすことができるのです。


「算数が苦手」と決めつけてしまう前に、「読解力を伸ばせば、算数もできるようになる」という視点を持ってあげることが大切です。


親ができるサポートのコツ


アメリカの宿題は、親が一緒に考える時間も多く求められます。


ただし、「すぐに答えを教える」のではなく、考え方を言葉にさせるサポートを意識しましょう。


たとえば、

  • “How do you know that?”(どうしてそう思ったの?)

  • “Can you show me your thinking?”(考え方を見せてくれる?)などと質問を投げかけると、子どもは自分の理解を言葉にして整理しようとします。


こうした対話の積み重ねが、「読解力」だけでなく「思考力」そのものを育てます。


家庭で難しいと感じたら、オンラインサポートも


とはいえ、英語で書かれた算数の問題を家庭でサポートするのは簡単ではありません。


特に、保護者の方が英語の専門用語や学校の指導法に慣れていない場合、子どもにうまく説明できないこともあります。


その場合は、オンラインのチューターや日本人講師によるサポートを利用するのも一つの方法です。


オンラインなら、アメリカに住んでいても時差に合わせて柔軟にレッスンを受けることができます。


読解力を中心に、算数の文章題を英語で理解するトレーニングを継続的に行うことで、学校の授業にも自信を持てるようになります。


まとめ


アメリカでお子さんが算数の文章問題に苦労しているとき、それは「算数の力」ではなく、「読解力の壁」にぶつかっているサインかもしれません。


問題文を読んで理解し、状況をイメージし、必要な情報を整理する力――それが身につけば、どんな文章題にも自信を持って取り組めるようになります。


そしてその力は、算数だけでなく、理科・社会・英語など、あらゆる教科の基礎になります。


読んで考える力を育てていくことが、アメリカの教育で子どもが成長する第一歩です。


アメリカ宿題サポートでは、アメリカに住むお子さんの学習サポートを提供しています。


記事作成者 (Manami Palmini)


まなみ

講師経歴

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  • 国際基督教大学、大学院にて英語の集中クラスを受けながら、演劇や脚本の研究に携わる

  • 日本の個人塾で3年間英語講師としての経験あり

  • ​ニューヨーク大学(NYU)大学院にて芸術教育学を学び、言語学習における芸術活動の効果について研究

  • ​TESOL(英語教授法)資格あり

過去のサポート歴

  • 現地校、日本人学校に通うお子さんの日常英会話

  • 英検、中学、高校、大学受験対策

  • 駐在の方のためのビジネス英会話

  • お子さんがいる方のためのママ友さんとのスモールトーク、学校関連の会話

  • 研究員として渡米された方のためのプレゼンテーションのお手伝い


 
 
 

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